2019年3月29日

ワクチンに関する注意事項


予防の時期がやってきました

フィラリアの予防薬を購入するついでにワクチン接種も…という方も多いでしょう。
今回はワクチン接種を受ける際に注意したいこと、知っておきたいことを紹介します。

この春初めて予防接種を受けるワンちゃんネコちゃんの飼い主さんはもちろん、毎年しっかり予防をされている方も改めて正しい知識とワクチンに対する理解を深めましょう。




ワクチン接種はできるだけ午前中に!


当院では午前中のワクチン接種を推奨しています
もちろん午後の診察でもワクチン接種は可能ですが、ペットのことを考えると午前中のワクチン接種が好ましいです。

その理由として挙げられるのはワクチンの副反応。ほとんどの場合はワクチン接種で体調不良になることはありませんが、稀に副反応を起こす場合もあります
ワクチン接種後30分以内に重篤な症状を出すこともあるため、万が一反応を起こしてもすぐに病院で対応できる時間帯にワクチンをうつのがよいのです。

また、帰宅後に体調不良がみられる場合も想定されるため、診療終了時間まで余裕のある午前中のうちにワクチン接種をし、一日ペットの様子をしっかり観察してあげるのが最も安心できると考えられます。




知らないと怖い ワクチンの副反応


・むくみ、かゆみ
・呼吸異常、体温低下
・下痢、嘔吐
・よだれ、震え、元気消失
これらの症状がみられた場合、注意が必要です!

ワクチンによる副反応とされているものに下痢、おう吐、食欲不振などの「消化器症状」むくみ、かゆみ、蕁麻疹などの「アレルギー症状」、そして貧血、呼吸異常、体温低下、粘膜蒼白などの症状がでる「ショック症状(アナフィラキシー)」があります
これらの症状がみられた場合は速やかに動物病院に連絡・受診しましょう。

また、病院に来ること自体がストレスとなり、体調不良を引き起こす場合もあります。帰宅後はペットの様子をよく見てあげましょう。



副反応発生率が高いのは小型犬



大型犬のワンちゃんよりも小型犬のほうがワクチン接種後に副反応を起こしやすい傾向があります。
小型犬の頭数が多く、これらのワンちゃんへの接種が多くなるからという理由もありますが、小型犬は遺伝的に副反応を起こしやすい犬種とされています。

当院に来院されるワンちゃんも小型犬が圧倒的に多くなっています。「うちの子は大丈夫」とは思わず、毎年よく注意してワンちゃんの様子を見てあげましょう。





おわりに


ワクチン接種はワンちゃん、ネコちゃんを伝染病から守ってくれる大切な予防の1つです。
あまり病院に慣れていないペットにとっては、強いストレスの原因にもなりえます。年に1度のことだからこそ、ペットを思いやったワクチン接種を心掛けてほしいと考えます。

ワクチン接種はできるだけ午前中に
・診療終了時間が近い場合は別の日にする
ワクチン後はペットの様子をよく見る

とくにこの3点を実践して、ペットを守ってくれるはずのワクチン接種で悲しい思いをしないようにしましょう!