2020年5月13日

ワンちゃんと一緒にお出かけ!知っておきたい乗車のルール


公園や山へのお出かけ、予防のためにワンちゃんと共に車に乗るという人も多いこの時期。
みなさんは どうやってワンちゃんを乗車させていますか?


今月2日、ワンちゃんを膝にのせて車を運転していた男性が、道路交通法違反で逮捕されるという事件がありました。
市内パトロール中だった警察官が、運転席側の窓から顔を出すワンちゃんを発見しました。停車指示を出しましたが、運転手が指示を無視して逃亡しようとしたため逮捕に至ったようです。


安全な方法で乗車をしないと、ペットも飼い主もつらい思いをしてしまうかもしれません。車での事故は命に係わることですから、正しい乗車方法を確認しておきましょう

今回はお出かけの前に知っておきたい、ペットの乗車ルールを紹介します。




運転手の膝の上で一緒にドライブ!実は違反です


ワンちゃんを抱っこしながらの運転は大変危険な行為です。
運転時に視界が遮られる可能性があるのはもちろん、ワンちゃんが膝に乗っていることでハンドル操作やブレーキ操作が妨げられてしまい危険です。

このような状態で運転した場合、道路交通法違反になってしまい、罰金を科せられて違反点数が付きます。



他にも危険な行為がいっぱい!危険な乗車は違反です


抱っこでの運転は違反行為ですが、助手席にワンちゃんを乗せるのはどうでしょう。

キャリー等に入れないまま助手席にワンちゃんを乗せるのも違反になります。
ワンちゃんが運転席の近くで動き回ったり、窓から顔を出したりするのは運転の妨げになってしまうからです。


危険なのは運転席・助手席での乗車に限りません。
たとえ後部座席でも、キャリーなどに入れず自由に動き回れる状態でワンちゃんを乗せる行為には様々な危険があります

起きうる事故の例を挙げてみましょう。

〇 急ブレーキでワンちゃんがフロントガラスにぶつかってしまう
〇 エアバッグにつぶされてしまう
窓から顔を出して周囲のドライバー・バイクに乗っている方を驚かせてしまう
〇 窓から飛び出してしまう
動き回るワンちゃんに運転手が気を取られてしまう

様々なこわい事故が考えられます。

実際に、キャリー等に入れずに乗車したワンちゃんを原因とした事故が発生しており、ワンちゃんが死亡してしまうケース、同乗者が死亡してしまうケースなど、悲しい事故が起きてしまいます。

当院でも『同乗者の膝にワンちゃんを乗せている状態で事故に遭ってしまったワンちゃんの預かりと治療を頼みたい』と警察署から連絡をいただいたことがあります。事故に遭った飼い主さんは他県から来られた方だったため、ワンちゃんはしばらく当院で入院することになりました。
「せっかくのお出かけなのに、ワンちゃんをキャリーに入れておくのはかわいそうだから…」と考えず、万が一の時にペットの命を守ることを第一に考えましょう

遠出の時はなおさらです。
長距離・長時間の移動の場合は適度に休憩をし、運転時は自由に動き回らないように、休憩時はペットも外の空気を吸って休めるようにしましょう。



安全にお出かけするために…ペット用カー用品をチェックしましょう



では、どうしたらペットと安全に車に乗れるのでしょうか。

小型犬ならキャリーに入れて乗車してもらうことができますね。また、そのようにしている飼い主さんも多いのではないでしょうか。

ペット用のカー用品には、比較的安全にワンちゃんを乗車させることのできるシートやサークル等もあります。中型犬や大型犬など サイズの合ったキャリーのない場合でも、乗車時の安全性を上げる工夫をしてあげましょう。


ペットをキャリーに入れる場合は、足元がしっかりする固いものがおススメです。また、あまり余裕のある大きさにしてしまうと、揺れで疲れさせてしまう場合があります。ピッタリとフィットするくらいのサイズを選びましょう。




ペットと一緒に楽しくお出かけできるよう、安全に乗車しましょう!


動物と皆さんの暮らしが
いつも幸せに満ちたものになりますように
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